好酸球
(Eosinophil)


◯好酸球とは

顆粒球のうち酸性色素(Eosin)に染まるもの好酸球という。骨髄において造血幹細胞から分化し、骨髄、末梢血、組織に100:1:100の割合で分布する。特に上皮組織に多く、肺や子宮、皮膚、消化管によく見られる。核は2葉に分かれており、多数の顆粒を有する。

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図1 好酸球の模式図 英語版Wikipediaより




◯顆粒

好酸球の顆粒には、主としてMBP(Major basic protein)、ECP/RNASE3(Eosinophil cationic protein)、EPO(Eosinophil peroxidase)、EDN/RNASE2(Eosinophil-derived neurotoxin)、リゾチームという5種類のタンパク質が含まれている。 MBP,ECPを構成するアミノ酸にはアルギニンをはじめとした塩基性(basic)のものが多いため、顆粒は酸性色素(eosin,橙色)に染まりやすい。

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図2 好酸球ギムザ染色
 好酸球(中央)の顆粒がエオジンによって橙~赤に染まっていることがわかる。


◯分化

好酸球は他の顆粒球同様、造血幹細胞から分化し、前駆球以降は好酸球のみの分化経路に乗っている。前駆細胞から好酸球が分化するためには、IL-3、G-CSF、IL-5の順に受容することが必要である。IL-3、IL-5はT細胞が主に分泌し、G-CSFは血管内皮やマクロファージが分泌する。分化のシグナルを受け取ると、細胞内ではMAPカスケードやNFκB、Jak-Stat経路が働く。また、好酸球に対するケモカインとしてeotaxinが知られており、血管外浸潤後の遊走に働いている。


◯好酸球の機能

好中球に比べて貪食能は弱いが、蠕虫を脱顆粒によって殺害することができる。またRNAaseも保有(ECP,EDN)して、抗ウイルスにも働いている。EDNはまた、樹状細胞の走化因子としても働く。
さらに、好酸球はアレルギー部位に集まることが知られている。気管支喘息に多く集まるため、従来は傷害の原因とみられていたが、最近は寧ろTGFβを放出して組織修復(気道リモデリング)に働くと考えられている。

〇まとめ


酸性色素に染まる顆粒球を好酸球という。

造血幹細胞から分化する。

蠕虫を殺す役割。





〇関連項目
好中球
好塩基球

〇参考文献

Wikipedia 
好酸球
Eosinophilli

New生理学 日本医事新報社
大阪大学大学院医学系研究科 好酸球増多症
http://www.imed3.med.osaka-u.ac.jp/disease/d-immu07-2.html

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