オリゴデンドロサイト
(oligodendrocyte)


○オリゴデンドロサイトとは

オリゴデンドロサイトは、中枢神経の白質において軸索に巻きつき、髄鞘を形成する細胞である。基本的に末梢神経のシュワン細胞と同じ働きを持つが、オリゴデンドロサイトには髄鞘を作らないものも見られる。その数はニューロンの三倍程度と考えられている。

髄鞘

図1 髄鞘の構造



○機能

オリゴデンドロサイトの機能は、神経の信号伝達を早めることである。第一の機構は軸索形成である。末梢のシュワン細胞は一つの神経細胞の軸索に巻きつくのに対して一つのオリゴデンドロサイトは五十本もの軸索に巻きついた構造をとっている。

第二に、オリゴデンドロサイトは髄鞘が途切れた部分、ランヴィエ絞輪にイオンチャネルを集積させるシグナルを伝えている。また網膜神経節細胞について、オリゴデンドロサイトが巻きついた部位での軸索が太くなっていることが知られており、軸索を太くするシグナルも発していると考えられている。軸索が太ければ太いほど、活動電位の伝達速度は高まる。

ところで、中枢神経は損傷すると再生しないことが知られているが、オリゴデンドロサイトは神経細胞の軸索延長を阻害する働きを持つ。その働きを持つ分子としてはNogoが知られており、オリゴデンドロサイトの細胞膜上に発現している。この機構は、軸索が誤って再生された時に生じかねない情報処理上の混乱を防いでいると考えられている。


○名前

 そもそもオリゴデンドロサイトは、幾つかの(オリゴ)突起を持つ(デンドロ)細胞(サイト)という意味であり、敢えて日本語にすれば希突膠細胞となる。発見時すでにニューロンとアストロサイト(星状膠細胞)が知られており、第3の脳細胞であった。名前の通り突起が少ないように見えるが、実際の突起は15本以上存在し、50本もの軸索に巻きついた構造を取っている。


○グリア細胞

シュワン細胞やオリゴデンドロサイトのように、神経系に位置するニューロン以外の細胞をまとめて〝グリア細胞〟と称する。グリアはギリシャ語で膠・糊(英:glue)を意味している。

グリア細胞の種類としては、シュワン細胞オリゴデンドロサイトの他に、ミクログリアアストロサイト衛星細胞(外套細胞)がある。ミクログリアは免疫、アストロサイトは血液脳関門形成などに働いており、共に中枢神経系である。衛星細胞は抹消に存在し、神経を取り巻いている。





○関連項目
神経細胞
シュワン細胞

○参考文献
・脳科学辞典 
 グリア細胞 
 オリゴデンドロサイト 
 Nogo
 髄鞘
 
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